振り逃げとは?
振り逃げは、公認野球規則「公認野球規則5.05」において規定されています。
5.05 打者が走者となる場合〈6.09〉
(a) 次の場合、打者は走者となる。・・・中略・・・
(2) (A)走者が一塁にいないとき、(B)走者が一塁にいても2アウトのとき、 捕手が第3ストライクと宣告された投球を捕らえなかった場合。
公認野球規則5.05より
ちなみに、「振り逃げ」という言葉はルールブック内では出てきません。
尚、記録は「三振+ワイルドピッチ(パスボール)」
成立条件
少しかみ砕く・補足すると、以下の通りになります。
草野球等で、「見逃し三振は振り逃げ成立しない」と誤解されがちですが、振らなくても捕手が弾けば成立します。
状況
0死または1死で走者が一塁にいない時、または2死の時(走者は関係なし)
捕手
3ストライク目の投球を弾いた時、またはワンバウンド以上で捕球した時
打者
3ストライク目をコールされた時(振っても振らなくても成立)
成立後
振り逃げ成立後はボールインプレーが継続されるため、タイムをかけられるのは全てのプレーが停止した後になります。
守備側は以下のいずれかの条件で打者をアウトにすることができます。
- 捕手が打者をタッチ
- 打者の到達より早く一塁に送球
- 打者が走塁を放棄してダートサークルを出る
振り逃げで過去にこんなことが!
高校野球で振り逃げ3ラン
2007年7月29日、全国高校野球選手権 神奈川大会準決勝 東海大相模vs横浜
4回表、3対0、2死一・三塁の場面。打者は後に読売ジャイアンツに入団する菅野智之選手。
打者(菅野)は外角にワンバウンドするスライダーに手を出してしまいハーフスイング。球審が一塁審判に確認を入れ、三振をコールしましたが、捕手は打者へのタッチも一塁への送球もせず、3アウト目が成立していません。(捕手は三塁手に投げ、三塁手はマウンドにボールを置いたと思われます)
打者一度はダートサークルから出かけましたが、ノータッチに気づいた監督からの指示を受け一塁に走り出し、振り逃げ。打者走者含め、一・三塁のランナーも生還したため、3ラン振り逃げとなりました。
タイムライン | 場面 |
---|---|
0:17 | ワンバウンドのスライダーに打者がハーフスイング |
0:20 | 主審が一塁塁審にスイングを確認し、三振をコール(3アウト目はまだ成立していない) |
0:21 | 捕手は三塁手にボールを投げた(と思われる) |
0:25 | ダートサークルを出る直前、打者走者は一塁に走り始める |
0:41 | 打者走者は二塁に到達。戸惑いながらも走り続ける。 |
0:51 | 一・三塁走者、打者走者の3人が本塁に帰る |
プロ野球で振り逃げ3塁打
ボールが看板の裏に入って見えなくなったり、フェンスに挟まって取れなくなってしまっていたら、ボールデッドとなっていた可能性もありますが、ボールが看板の上に乗っているのが見えていたためインプレーの判断となったようです。
コメント